昔話のヒーローとして誰もが知る桃太郎伝説。
日本中あちこちに桃太郎伝説が残りますが、桃太郎のお話の中に登場する「きびだんご」の名前を冠した神社が岡山県に御鎮座する「吉備津神社」です。
大きく立派でここにしかない様式の社殿と、あじさいで彩られる美しい境内がとても魅力的な吉備津神社。
今回は
- 吉備津神社の美しい絶景ポイント
- あじさいが見られる場所と時期
- かわいいお守りとそのご利益
- 御朱印をいただける時間
- オススメのグルメ
などをご紹介して行きましょう!
Contents
吉備津神社は桃太郎伝説の地!
吉備津神社の御鎮座するエリアには、桃太郎の童話の元になったとされる伝説が残されています。それが温羅(うら)伝説です。
伝説によると岡山にはその昔、温羅の鬼が住んでいました。
大きな背丈に赤い髪の毛、怪力を持つ温羅の鬼はあちこちで悪さを働いていました。
朝廷はこの土地の市民を助けるべく、吉備津彦命(きびつひこのみこと)を送り込み、温羅の鬼退治に成功します。
この物語が語り継がれるようになり、今現在私達がよく知る桃太郎のお話へと変化していきました。
吉備津神社の近くには、温羅の鬼が築いたとされる「鬼ノ城(きのじょう)」と呼ばれる山城が復元されています。
温羅の鬼の正体は一体なんだったのでしょうか?
伝承によると温羅の鬼とは「百済」の皇子だったと言われています。
百済の王子は都へと向かう人々の物資を奪うという悪行を行っていたため、地元の人々からは鬼と呼ばれていたようですね。
悪政を働く百済の王子を倒した吉備津彦命の物語は、時の流れとともに人々を苦しめる鬼退治に出かけた桃太郎伝説へと形を変えて行ったと言うわけです。
絶景の長い回廊
さて、そんな伝承が残されている吉備津神社境内へと参りましょう。
吉備津神社の見どころは何と言っても美しい回廊です。
回廊とは、神社の境内を取り囲むように造られた長い長い廊下のことで、吉備津神社の回廊は岡山県の指定文化財にも登録されています。
初めて吉備津神社を訪れる方はこの回廊の大きさに驚くことでしょう。
一体どのくらいの長さがあると思いますか?
圧巻の眺めの回廊は、全長360メートルにも及びます。
自然に溶け込むように造られた回廊を歩いていると、心が洗われるようです。
あじさいが咲いている場所や見頃は?
吉備津神社は季節の花々に彩られる美しい神社であることでも有名です。
一年中美しい花々が咲き乱れる境内ですが、そのなかでもとりわけ美しい季節が梅雨、あじさいの咲く季節です。
吉備津神社の境内にはあじさい園があり、毎年6月下旬に見頃を迎えます。
雨の多い梅雨の時期ですが、あじさいが雨に濡れる様子はとても情緒がありますよね。
1500株ものあじさいが見られる吉備津神社のあじさい園は、本殿から回廊を下って行ったところにあります。
営業時間とアクセス
続いて吉備津神社へのアクセスと営業時間をご紹介しましょう。
吉備津神社の所在地は、岡山県岡山市北区吉備津931です。
吉備津神社のご鎮座する岡山はとても落ち着いた素敵な街なので、ぜひゆっくりと時間を取って観光を楽しみましょう。
電車の場合
吉備津神社の最寄り駅はJR吉備線のJR吉備津駅です。
JR吉備津駅は新幹線の停車するJR岡山駅からたったの18分で到着します。
JR吉備津駅から吉備津神社までは徒歩10分程度とアクセスも抜群ですが、電車の本数が多くないので下調べをしてから訪れましょう。
バスの場合
バスで訪れる場合もJR岡山駅から乗車可能。
岡山駅から「中鉄バス」の運行する「稲荷山線」に乗車して「吉備津神社参道口」で下車すればすぐ目の前です。
または公営の路線バスでも同じく岡山駅から乗車して「吉備津神社」で停車するバスがあります。
こちらも本数は多くなく、1時間に1本程度ですので注意しましょう。
車の場合
車の場合は岡山インターチェンジから約15分ほどで到着します。
インターを降りたら国道53号線に入り、その後国道180号線に向かいます。
国道180号線に入ったら、1,5キロほどで吉備津神社前の交差点が現れるので、後は看板に従いましょう。
駐車場について
吉備津神社へのアクセスは車の利用もとても便利です。
駐車場境内のすぐ隣に400台分用意されているので、お正月の3が日以外であれば問題なく停車できるでしょう。
第一駐車場、第二駐車場があります。
御朱印について
吉備津神社へと参拝をする際には、御朱印を頂きたいと考えている方も多いのではないでしょうか。
吉備津神社の御朱印は拝殿から左手奥の社務所で頂けます。
社務所には神主さんや巫女さんが毎日いらっしゃいますよ。
時間は朝の8時半から16時までとなっていますので、ぜひ御朱印を頂きましょう。
吉備津神社の御朱印はシンプルですがとても線が美しく素敵なものです。
桃がモチーフのオリジナル御朱印帳
吉備津神社のオリジナル御朱印帳はとってもかわいいと大人気。
桃太郎の鬼退治のワンシーンが全面に描かれたものと、ご神木であるイチョウの葉と社紋が描かれたものの2種類です。
桃太郎の御朱印帳は表が桃太郎とお供の犬、猿、雉が鬼を退治するシーン、裏面は凛々しい表情の桃太郎が描かれています。
社紋が描かれた御朱印帳は季節によって色が変わるのが特徴。
クリーム色、水色など色鮮やかでとっても素敵です。
お守りの種類とご利益について
吉備津神社のお守りは種類も豊富です。
一番人気は桃太郎にちなんで桃の形をした厄除けお守り。
桃の中を覗けるようになっており、中には桃太郎の姿が描かれています。
この桃のお守りが恋愛成就に効果抜群と大変な人気を集めています。
他にも吉備津神社伝統の「吉備津のこまいぬお守り」や、桃の根付が付いた災難除けのお守りなどかわいいデザインのものがたっぷり用意されています。
桃の形をしたかわいいおみくじや絵馬
吉備津神社では絵馬やおみくじなどにも注目しましょう。
絵馬も桃太郎伝説にちなんだものです。
勝負運をあげてくれると大人気の桃太郎の絵馬は、受験シーズンになると学生さんたちが学業成就の願いをかけて行きます。
おみくじは社務所の隣りにある小さな建物で、5種類の中から選べます。
種類もあるとどのおみくじにしようか迷ってしまいますね。
- 花言葉を添えてあなたのお花を占える「花みくじ」
- こどもでもわかりやすい「こどもみくじ」
- 少し難しい古今和歌集にちなんだ「いにしえみくじ」
- 恋愛・結婚・出産などが占える女性におすすめの「よろこびみくじ」
- 英語で書かれた「えいごみくじ」
の5種類です。
好きなものを選んで未来を占いましょう。
吉備津神社と吉備津彦神社との違いは?
吉備津神社からほど近い場所にもう一社、合わせてお参りをしたい「吉備津彦神社」がご鎮座しています。
吉備津神社と吉備津彦神社はもともと同じ神社だったようですが、吉備国が備前、備中、備後に分かれた際に吉備津神社から分社と言う形で吉備津彦神社が創建されました。
備後と呼ばれた広島県福山市にも「吉備津神社」がご鎮座しています。
岡山を訪れる際は吉備津神社と合わせて吉備津彦神社も訪れましょう。
昔はこの2社をあわせて参拝するのが通常だったとされています。
周辺でおすすめの観光スポット
吉備津神社周辺は歴史的な建築物や由緒正しい社寺がたくさん残されていますので合わせて巡ってみてはいかがでしょうか。
特におすすめなのが吉備津神社と関係の深い「鬼ノ城」は素晴らしい絶景が楽しめる穴場です。
「謎の山城」と呼ばれる鬼ノ城はおそらく1300年前に作られたものとのこと。石垣は当時のものが残されています。
こんな山の上に城を築いたのは一体誰なのか解明されておらず、謎に包まれた独特の雰囲気が興味をそそります。
おすすめの絶品グルメ
海も山もある岡山県は食材がとても豊富で独特の食文化が根付いています。
吉備津神社周辺を訪れたのなら必ず食べたいのが「えびめし」です。
「えびめし」をご存知でしょうか?
岡山県の「えびめし」、驚くのはまずそのビジュアルです。
黒く色のついたご飯はインパクト抜群!一見、お隣兵庫県で生まれた「そばめし」のようですが、そばは入っていません。
ケチャップ、ウスターソース、カレー粉などで味付けされたチャーハンのようなえびめしはとっても深い味わい。
えびの旨味が詰まったご飯は食が進みます。
吉備津神社周辺にもえびめしが食べられるお店が多くあるので、ぜひご賞味くださいね。
歴史と主祭神
吉備津神社の創建には諸説あり、はっきりとしたことは分かっていません。
温羅の鬼からこの地域を救った吉備津彦命の5代目の孫がこの社殿を築いたのが始まりとする説が有力ですが、16代仁徳天皇が創設したと言う説もあります。
お祀りされている主祭神は「大吉備津彦命(おおきびつひこのみこと)」です。
この地に平和をもたらした桃太郎のモデルとなった方が神様になって今も吉備国をお守りしてくださっているのですね。
参拝のご利益
大吉備津彦命がくださるご利益は多岐にわたります。
家内安全、健康長寿から始まり厄除け、安産、子育てなどありとあらゆるご利益を授けてくださると言われています。
また、境内には合格祈願の神様もお祀りされているので受験生にもおすすめです。
まとめ
今回は岡山県にご鎮座する「吉備津神社」をご紹介しました。
美しいあじさいに彩られた立派な社殿が魅力の吉備津神社。
御朱印も、御朱印帳も素敵で一度は訪れてみたい神社です。
吉備津神社を中心に、桃太郎伝説の痕跡を辿る旅に訪れてみるのも面白いですね。
誰もが知る童話の「桃太郎」が、本当にあったお話なのかな?と思わせてくれる不思議な雰囲気を味わえますよ。
ぜひ岡山旅行の計画を立ててみてくださいね。